高村薫「神の火」、読了。
前回、前評判が高かった「マークスの山」で、初めて高村薫を読んだ。
しかし、僕には、どこがいいのか全然解らなかった…。
むしろ、無意味な伏線や行き当たりばったりのストーリー展開に
腹立たしささえ感じた。
しかし、ここで、食わず嫌いになるのも嫌だし、
怖いもの見たさもあって、再び高村ワールドに挑戦して見たわけだったが…。

結果は、今回も、全く肌に合わなかった。
「マークスの山」とは違って、落ちの無い伏線(前振り)のようなエッセンスは、
少なかったような気がする。
また、ストーリーの中盤では、自分の生まれ故郷が舞台だったこともあって、
少しは、暇つぶしになったかな…。
マークス同様に、あり得ない偶然で、話が飛躍的に進んでいくのは、
読んでいてイライラしてきた。
ストーリーの展開を、偶然的な出来事でしか進められない、またはあえてそうしているのか…(真意は不明)
生まれ故郷が舞台だったので、余計に目についたが、
作者は、よほど良いとこのお嬢さんだったのでは…
どうも、場末の世界での登場人物の生活感にリアリティーが欠けていたような気がした。
骨太な文体、登場人物の心理描写などが、評判のようだが、
確かに、そう言う部分はある。
しかし、相対的にストーリーを捉えた時に、無意味な描写である場合が多いような気もする。
断片的な描写やリサーチ力は認めるが、
読者は、目先の文字面に泳がされていないか?
それから、後半の展開に無理があるんだよな。どっちも。
力技でたたみかけているというか、無理があるというか…
まっ、僕もプロの評論家ではないので、
深く追求しないが、今回で、高村さんは卒業(断念?)する事にした。
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